小川寧々 

短い言葉やお話し 日記

ベッドサイドストーリー 寝かしつけの絵本

寝かしつけに向く絵本はどんなものがいいか探していた時期がありました。

寝かしつけたい時は、眠るシーンがある絵本がいい事に気が付きました。

絵本の中にもベッドサイドストーリーが描かれていて本の中のキャラクターも絵本を読んでもらっている。
気が付くとそんな可愛らしい絵本が家に数冊そろっていました。


私の子供が一番よく寝てくれたのは
「もうねんね」です。諳んじるくらい読み、おまじないのように「もうねんね」と繰り返し子供に聞かせました。読んでいる自分もあくびが止まらなくなる。涙目になる一冊です。


ピーターラビットのシリーズもよく寝てくれました。
コウサギがレタスを食べて眠ってしまうお話は、子供が途中で寝てしまう催眠効果があります。夢の続きが優しい様に最後まで読む事が多いです。
子供と最後のページの夢を見られる気がするしハッピーエンドで終わりたいですから。

この絵本が少しだけ読みにくいと思う事があります。今もつまづいてしまう段落分けをゆっくり読みながら回避しています。
動物が出てくる絵本はおもしろく、特にうさぎが好きなのでどんな動きをしてくれるかはらはらドキドキする絵本です。

絵本を読み出すと、本棚にしまう暇がなくなります。定位置は枕元で子供の寝顔の隣です。
本が友達になってくれる事を願っています。

パンを焼く朝

今週のお題「朝ごはん」

 

朝4時

スケールには見た事のないエラーが表示されている。

パンをどうしても焼きたい朝にスマホイースト菌小さじ1は何グラムか調べる。

答えは4gで擦り切らずに2杯用意する。

 

強力粉2カップ

砂糖大さじ3

塩小さじ1/2 

牛乳120ml

オリーブオイル大さじ2

イースト菌大さじ2

 

レシピをメモする。

イースト菌開封した日から鮮度が落ちて段々膨らまなくなる。膨らまなくなったら少し量を増やす。


大きめのボールに順番に入れてヘラで軽くまぜてからこねていく。
5分ほどこねて生地がなめらかになったら丸くととのえる。
オープンの発酵機能を30℃に設定して、30分発酵させる。
時間があれば生地が倍に膨らむまで発酵させてその間、好きな事に時間を使ってもいい。

 

30分を待つ間に散歩に出かけることにする。
家から3番目に近いコンビニにコーヒーを買いにいく。

外はもう明るんだ空にまだ月が浮かぶ。
少し肌寒い日。


最初の角を曲がるとランニングする男性とすれ違う。
軽く会釈する。

公園を横切る事にする。
小さな川と池がある公園には小路があり両脇にカキツバタが咲いている。
今、一番の見頃かもしれない。

花と花はの合間に水が流れる。

コンビニのレジの男性は外国人で名前を覚えてしまった。
必ずレジ袋はいるか聞いてくれる。
必ずいると答える事にしている。

コーヒーとサラダを買って遠回りする。
桜並木を通って帰る。
4車線の道に車はない。


振り返ると後ろの信号には車軽自動が1台、女性が2人乗っている。

歩道に戻る。
桜の木にまだ最後の花があるか確かめる。

 

 

階段を上がってドアを開ける。
家の中はあたたかい。

キッチンのオーブンの発酵は30分を終えているけれど30℃をまだたもってくれているみたい。

倍に膨らんだ生地を切り分けて小さな丸に整える
天板にオーブンシートを敷いて生地を並べる。

もう一度オーブンの発酵機能を使う時間はなくて

170℃にオーブンをセットする。
オーブンの上にタオルを敷いてその上に天板を置く。
ラップをしてその上に濡れ布巾をかぶせる。
オーブンの熱であと少し発酵させる事にする。

170℃のオーブンで12分焼く。
どの本のレシピも本通りだと焼き色が薄いと思う。
私の小さなオーブンは少し長めに焼く事にしている。

 

12分で焼き上がる。
このパンは焼きながらは膨らまないから、生地からパンになる瞬間の不思議を思う。


ミトンで取り出した天板の上のパンを木のプレートに並べて冷ます。

コーヒーを入れる。
時間は6時半。

 

部屋はパンの芳ばしい香りになる。
外から君が来ればいいと思う。
ベランダに出て、花に水をやった後にそう思う
部屋にずっといる人はもう香りをまといすぎて焼き立てのパンは特別ではなくて。

 

パンはしっとりとして柔らかい。
レシピをメモして。

 

スケールを買いに行こうと思う。

 

ただいまの後に

野良猫ってさ
雨に濡れたらどうするのかな

Zenが言う

私は考える

雨が私と君を野良猫みたいにする


雨の日

ただいまの後

時々君はいない

 

階段を上がる前

2階の東の角部屋を見上げた

私の部屋で猫のNekoと彼氏のZenがいるはずで

Nekoは野良猫で時々アパートのベランダに来て、いなくなると寂しいのでZenと二人でNekoと呼ぶことにした

 

ドアの横の小さな窓からは灯がみえる

 

ドアを開けながら

「ただいま」

を言う

ドアのすぐ前、廊下とも部屋とも言えないスペースがあり、またドアがある

そのドアを開けて柱にもたれたZenが座っていた

「Neko今日はいるよ」

Zenはソファの上にいるNekoを指差す 


今日は君はいない

 

「Nekoふとってない?」

ソファの上でどことなく洗われた様な気がする猫の頭を撫でる

2日は来てないNekoはよその子みたいな顔をしている

「野良猫ってさ、雨にねぬれたらどうするのかな」

Zenが冷蔵庫から猫缶を取り出しながら言う


どうするか、私も野良猫について考える

 

Zenは缶詰を開けてNekoのご飯を定位置に置く

Nekoはお腹が空いていないのか知らん顔をしている


エアコンの温度を2度上げる
外は寒くて少し濡れた髪をタオルで拭く

ついでにベランダから外を見る

部屋の向いの街灯が降り続く小雨をその下だけ照らし続けている
明かりに切り取られた雨がスクリーンになる

アパートの前の二車線の道路には車はなく静かで今は谷間の様だ

 

キッチンの窓を少し開ける
弱い雨風が吹く
雨音は優しい
もう家の中にいて
帰ってきたんだと思う

雨風が髪をなでる


戸棚から平打のパスタを用意したら
鍋にたっぷりのお湯を沸かす

冷蔵庫からベーコン、玉ねぎ、卵、生クリームとレタス、トマトを取り出す

今日は寒いからスープも作る

小鍋には300mlお湯を沸かす


小さな冷蔵庫の上のバスケットに入っている
ロールパンもお皿に出す


カルボナーラ
コンソメスープ
トマトのサラダ
パン

小さなテーブルはお皿でいっぱいになる

 

 

飲み物は何にするか迷って水にする
コップは冷えて水滴を抱え始めている
コースターを探す

「いただきます」
私が言いZenは手を合わせている
2人向かい合い食べ始める

部屋はあたたかい


Nekoもゆっくり食べ始める

何も話さない
Nekoを見ている
時間が静かに流れて行く

「ごちそうさま」

食べ終わったZenが手を合わせて言う

お皿は全部綺麗に空になっている

「美味しかった」

君が言う

時々すれ違う君がいる

そう思う

 

 

洗い物は2人でした


「何か飲む?」


君が聞く

「ココア」

私が言う


今日は寒かったんだよ

帰り道は雨に濡れて

お腹もすいてたんだよ


Nekoが知らん顔して窓の外を見ている

 

 

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